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Love adventure
第83章 Love adventure
花で綺麗に飾られたゴンドラの所まで来ると、綾波はほなみを見つめ、感慨深げに溜め息を吐いた。
「……バージンロードを花嫁と歩く父親みたいな心境だぞ」
その優しい微笑みに、ほなみの目の奥が熱くなる。
「綾波さん……あの……今まで、ありがとう……」
「――あほ」
綾波は、ほなみの鼻を摘まみ、素早く唇にキスした。
ほなみは反射的に綾波の頬を打つ。
綾波は、ニヤリとした。
「……良く出来ました。
それでいいんだ……」
「……」
「もう、お前は本当に……祐樹の妻で……母親なんだな」
大きな掌が頬を撫でる。
ほなみの涙が綾波の指を濡らした。
(――西君に恋して、東京に出てきてから色んな事があった――
西君とも……
綾波さんとも……)
走馬灯の様に思い出が甦り、感極まったほなみはしゃくり上げる。
「泣くなって。今からモニターにどアップが映し出されるんだぞ!
ほら、笑え!笑え!お前達の結婚式だぞ!」
「は、はい……」
ほなみは、嗚咽を堪えなんとか笑ってみせた。
ステージでは本編最後の曲の演奏が終わろうとしている。
会場の盛り上がりも最高潮だ。
急ぎ足でスタッフがやって来る。
「ほなみさん、そろそろ乗って下さい。
後の段取りは――まあ、流れでよろしくお願いします」
「流れでって……」
アバウト過ぎる指示に、ほなみは唖然とした。
綾波が背中を押して励ます。
「大丈夫だ。メンバーがどうにか盛り上げてくれるさ。行ってこい!」
綾波とスタッフが見守る中、ほなみを乗せたゴンドラがゆっくりと動き出した。
「……バージンロードを花嫁と歩く父親みたいな心境だぞ」
その優しい微笑みに、ほなみの目の奥が熱くなる。
「綾波さん……あの……今まで、ありがとう……」
「――あほ」
綾波は、ほなみの鼻を摘まみ、素早く唇にキスした。
ほなみは反射的に綾波の頬を打つ。
綾波は、ニヤリとした。
「……良く出来ました。
それでいいんだ……」
「……」
「もう、お前は本当に……祐樹の妻で……母親なんだな」
大きな掌が頬を撫でる。
ほなみの涙が綾波の指を濡らした。
(――西君に恋して、東京に出てきてから色んな事があった――
西君とも……
綾波さんとも……)
走馬灯の様に思い出が甦り、感極まったほなみはしゃくり上げる。
「泣くなって。今からモニターにどアップが映し出されるんだぞ!
ほら、笑え!笑え!お前達の結婚式だぞ!」
「は、はい……」
ほなみは、嗚咽を堪えなんとか笑ってみせた。
ステージでは本編最後の曲の演奏が終わろうとしている。
会場の盛り上がりも最高潮だ。
急ぎ足でスタッフがやって来る。
「ほなみさん、そろそろ乗って下さい。
後の段取りは――まあ、流れでよろしくお願いします」
「流れでって……」
アバウト過ぎる指示に、ほなみは唖然とした。
綾波が背中を押して励ます。
「大丈夫だ。メンバーがどうにか盛り上げてくれるさ。行ってこい!」
綾波とスタッフが見守る中、ほなみを乗せたゴンドラがゆっくりと動き出した。