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Love adventure
第83章 Love adventure
ゴンドラの中のふたりにも、メンバーの演奏と、観客達の合唱が聴こえていた。
西本が動く度にゴンドラが揺れ、ほなみは怖くてしがみついた。
その度に包み込む様に抱き締められて、甘く愛の言葉を囁かれた。
彼のしなやかで力強い腕は、ほなみの柔らかい身体に絡み付き、ふたりの最も熱い場所は、愛し合う事をどこまでも求めていた。
演奏がクライマックスを迎えたその時、恋人達は想いを遂げた。
「はあっ……はあっ」
「んっ……はあっ」
息を乱すふたりは、固く抱き合い口付け合う。
ほなみは赤くなり彼を睨んだ。
「もうっ……西君ったら!
この後、どうしたらいいの?
恥ずかしくて……出て行けないじゃない」
西本はえへへ、と舌を出す。
「ごめんね。そこまで考えてなかった」
「もうっ!」
膨れるほなみに平謝りする彼は、同時に見惚れていた。
純白のドレスをほどかれ、横たわるほなみは、まるで咲き誇る百合の様だ。
――俺の……恋する人。
愛しい人。
俺だけのほなみ――
「世界一、綺麗だよ……」
指で唇を撫でると、ほなみは瞳を潤ませた。