この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ジェミニの檻
第10章 流星

「六花!」
部活のメンバーに冷やかされながら、駅のホームで待っていた六花に駆け寄る由岐。
日曜の午前中の練習の終えた後、何度かこうやって待ち合わせて一緒に帰っていた。
相変わらず梢の鋭い視線に威嚇されてはいるが、由岐がその前に立ちはだかってくれるのもまた嬉しかった。
「一回家に帰ってシャワー浴びていい?汗臭いし…」
汗を拭った後デオドラントスプレーでもしているのか、そんな汗臭さは感じ無い。
六花はクスッと笑って、身体に寄り添った。
「だーかーらー!臭うかもって言ったのに!」
「由岐くんの匂い、好きだもん」
家に着くと、由岐はバスルームに直行し、濡れた髪のまま買い物へ出た。
ジャガイモ、玉ねぎ、合挽き肉。
キッチンに立った二人は今日こそはと意気込んだ。
ジャガイモを茹でて潰す六花の隣で、みじん切りの玉ねぎと合挽き肉を炒める由岐。
前回は油に投入すると、たちまち分裂し、ただのポテトフライになってしまった。
リベンジに燃える二人はスマホで開いたレシピをじっくり見つめている。
「…またコロッケ?」
リビングに入るドアに志貴が凭れかかっていた。
部活のメンバーに冷やかされながら、駅のホームで待っていた六花に駆け寄る由岐。
日曜の午前中の練習の終えた後、何度かこうやって待ち合わせて一緒に帰っていた。
相変わらず梢の鋭い視線に威嚇されてはいるが、由岐がその前に立ちはだかってくれるのもまた嬉しかった。
「一回家に帰ってシャワー浴びていい?汗臭いし…」
汗を拭った後デオドラントスプレーでもしているのか、そんな汗臭さは感じ無い。
六花はクスッと笑って、身体に寄り添った。
「だーかーらー!臭うかもって言ったのに!」
「由岐くんの匂い、好きだもん」
家に着くと、由岐はバスルームに直行し、濡れた髪のまま買い物へ出た。
ジャガイモ、玉ねぎ、合挽き肉。
キッチンに立った二人は今日こそはと意気込んだ。
ジャガイモを茹でて潰す六花の隣で、みじん切りの玉ねぎと合挽き肉を炒める由岐。
前回は油に投入すると、たちまち分裂し、ただのポテトフライになってしまった。
リベンジに燃える二人はスマホで開いたレシピをじっくり見つめている。
「…またコロッケ?」
リビングに入るドアに志貴が凭れかかっていた。

