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ジェミニの檻
第17章 ジェミニの檻

「俺の足らないところは由岐が埋める」
「俺の足らないところを志貴が埋める」
同じ笑顔で同じセリフを口にする二人はまるで鏡の様だった。
「六花に選ぶ権利なんて無いけどね」
耳朶を舐める由岐の甘い声色が鼓膜を擽ると、六花の背筋をぞわぞわとした何かが這い上がってくる。
六花の手を握った志貴はその甲にそっと口付ける。
「六花はずっと俺たちのものだよ」
それが双りに囚われた瞬間だった。
この甘い甘い蕩けそうな檻以上の場所を望む日なんかきっと来ない。
END
「俺の足らないところを志貴が埋める」
同じ笑顔で同じセリフを口にする二人はまるで鏡の様だった。
「六花に選ぶ権利なんて無いけどね」
耳朶を舐める由岐の甘い声色が鼓膜を擽ると、六花の背筋をぞわぞわとした何かが這い上がってくる。
六花の手を握った志貴はその甲にそっと口付ける。
「六花はずっと俺たちのものだよ」
それが双りに囚われた瞬間だった。
この甘い甘い蕩けそうな檻以上の場所を望む日なんかきっと来ない。
END

