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ジェミニの檻
第1章 ふたつのくちづけ

由岐が学校でも凄く人気でファンクラブまであるらしいとえれなから聞いていた。
優しくて、カッコよくて…こんな人が彼氏だったら幸せだろうなと何度も想像したけれど、隣にいる自分は相応しくない気がして、それなら友達でいいと思っていた。
「私で…いいの?」
「六花こそ、俺でいい?部活ばっかやってるし…学校も違うし、さ」
ふるふると首を振る六花。
「六花のことずっと見てたんだ、ずっと好きだった」
「私も松永くんの事好きです」
「やべぇ、ちょーにやける…」
右手で口元を隠しながら、左手で六花の右手を握った。
大きくて温かい由岐の手に、六花は幸せを感じていた。
二人はそのまま手を繋いで、六花の家まで歩いた。
「冬休みも部活なんだ、でも、クリスマスの午後は空いてるから…その、一緒にいたい」
こくんと頷くだけの六花はほんのりと頬を染めていた。
その恥じらう表情に由岐は抱き締めずにいられなかった。
「ま、松永くん?!」
「由岐、名前で呼んでよ」
「ゆ、き、くん…」
電信柱の影で抱き合った身体をそっと話す。
見つめ合ったまま、徐々に距離が縮まり、六花はそっと目を伏せた。
柔らかい唇が重なる。
一瞬の事だった。
「っ!おやすみ!またメールする!」
ばっと体を離した由岐は脱兎の如く走り去って行った。
六花は…そっと唇に指を当てた。
優しいしキスだった。
あの人とは、全然違うキス。
でも、心に灯がともるような幸せなキスだった。
優しくて、カッコよくて…こんな人が彼氏だったら幸せだろうなと何度も想像したけれど、隣にいる自分は相応しくない気がして、それなら友達でいいと思っていた。
「私で…いいの?」
「六花こそ、俺でいい?部活ばっかやってるし…学校も違うし、さ」
ふるふると首を振る六花。
「六花のことずっと見てたんだ、ずっと好きだった」
「私も松永くんの事好きです」
「やべぇ、ちょーにやける…」
右手で口元を隠しながら、左手で六花の右手を握った。
大きくて温かい由岐の手に、六花は幸せを感じていた。
二人はそのまま手を繋いで、六花の家まで歩いた。
「冬休みも部活なんだ、でも、クリスマスの午後は空いてるから…その、一緒にいたい」
こくんと頷くだけの六花はほんのりと頬を染めていた。
その恥じらう表情に由岐は抱き締めずにいられなかった。
「ま、松永くん?!」
「由岐、名前で呼んでよ」
「ゆ、き、くん…」
電信柱の影で抱き合った身体をそっと話す。
見つめ合ったまま、徐々に距離が縮まり、六花はそっと目を伏せた。
柔らかい唇が重なる。
一瞬の事だった。
「っ!おやすみ!またメールする!」
ばっと体を離した由岐は脱兎の如く走り去って行った。
六花は…そっと唇に指を当てた。
優しいしキスだった。
あの人とは、全然違うキス。
でも、心に灯がともるような幸せなキスだった。

