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ジェミニの檻
第13章 noreason

トントンと階段を下りてくる志貴。
「こ、ないでよ…」
「拒否権なんてあると思ってんの?」
ぐっと腕を掴まれると、何処かへ向かって歩き出す。
「志貴?どこ行くの?」
「…信じてないだろ?」
「何を?」
「お前のこと好きだって言ったの」
くっと喉が詰まる。
「志貴…佳織さんの肩も抱いてたじゃん、私じゃなくても笑うじゃない、私の、何処が…由岐くんへの当てつけじゃないの?」
「由岐なんかよりずっと前から俺はお前を知ってんだよ」
志貴は理科室の準備室へと六花を押し込むと後手で鍵を閉めた。
「嫉妬したんだろ?」
「ちがっ…」
「嫉妬するように仕向けた、由岐の前で俺のことしか考えられなくなるように、ワザとあの人の肩を抱いた」
「な…んで…そんな…」
「…理由が要る?」
窓辺に備えつけられた実験台に暗幕を広げると、志貴はじりじりと六花をそこへと追い詰めていく。
「い、る…何処が好きとか…あるでしょ?」
「全部」
目を丸くする六花。
「な…に、それ…」
実験台に手をついて六花を閉じ込めると、鼻が擦れるほど近くで六花の目をじっと見つめた。
「志、貴…近…いっ…から…」
「煩い」
次の言葉は志貴の口づけに塞がれてしまった。
「こ、ないでよ…」
「拒否権なんてあると思ってんの?」
ぐっと腕を掴まれると、何処かへ向かって歩き出す。
「志貴?どこ行くの?」
「…信じてないだろ?」
「何を?」
「お前のこと好きだって言ったの」
くっと喉が詰まる。
「志貴…佳織さんの肩も抱いてたじゃん、私じゃなくても笑うじゃない、私の、何処が…由岐くんへの当てつけじゃないの?」
「由岐なんかよりずっと前から俺はお前を知ってんだよ」
志貴は理科室の準備室へと六花を押し込むと後手で鍵を閉めた。
「嫉妬したんだろ?」
「ちがっ…」
「嫉妬するように仕向けた、由岐の前で俺のことしか考えられなくなるように、ワザとあの人の肩を抱いた」
「な…んで…そんな…」
「…理由が要る?」
窓辺に備えつけられた実験台に暗幕を広げると、志貴はじりじりと六花をそこへと追い詰めていく。
「い、る…何処が好きとか…あるでしょ?」
「全部」
目を丸くする六花。
「な…に、それ…」
実験台に手をついて六花を閉じ込めると、鼻が擦れるほど近くで六花の目をじっと見つめた。
「志、貴…近…いっ…から…」
「煩い」
次の言葉は志貴の口づけに塞がれてしまった。

