この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ジェミニの檻
第15章 rouge

不思議そうにそれに腰掛ける六花。
「忘れ物って?」
六花が切り出すと、宗治は目を細めた後ゆっくりと口を開いた。
「別れるなら、先延ばしにしない方がいいよ、誰も傷付けない恋愛なんてないんだから」
六花は目を丸くした。
「人の気持ちは変わるんだよ、それが例え双子の兄弟だとしても」
宗治は真剣な眼差しで六花を見つめていた。
カラカラに乾いた喉に言葉が張り付いて…六花は喉を押さえた。
「…な、で…いつから…」
「この前の文化祭、佳織にお願いして、キミの嫉妬を煽れって志貴に助言したのは俺」
「…何でそんな事…」
「自分の気持ちと向き合えないキミを後押ししてあげたんだよ」
宗治の顔がふっと緩む。
「六花ちゃんがエースの事を好きなのはまぁわからなくもない、でもね、本能は抑えない方がいい」
「わ、たしは…」
「ふとした時に浮かぶのは誰?」
宗治は満面の笑みを浮かべて、六花の分かりきった答えを待った。
「志貴、でしょ?志貴だよね、もちろん」
六花は口を両手で塞いでしまい、宗治は代わりに答えてやる。
「で、上手くいった、よね?」
何もかも見透かした宗治に、六花はただ立ち尽くしていた。
「忘れ物って?」
六花が切り出すと、宗治は目を細めた後ゆっくりと口を開いた。
「別れるなら、先延ばしにしない方がいいよ、誰も傷付けない恋愛なんてないんだから」
六花は目を丸くした。
「人の気持ちは変わるんだよ、それが例え双子の兄弟だとしても」
宗治は真剣な眼差しで六花を見つめていた。
カラカラに乾いた喉に言葉が張り付いて…六花は喉を押さえた。
「…な、で…いつから…」
「この前の文化祭、佳織にお願いして、キミの嫉妬を煽れって志貴に助言したのは俺」
「…何でそんな事…」
「自分の気持ちと向き合えないキミを後押ししてあげたんだよ」
宗治の顔がふっと緩む。
「六花ちゃんがエースの事を好きなのはまぁわからなくもない、でもね、本能は抑えない方がいい」
「わ、たしは…」
「ふとした時に浮かぶのは誰?」
宗治は満面の笑みを浮かべて、六花の分かりきった答えを待った。
「志貴、でしょ?志貴だよね、もちろん」
六花は口を両手で塞いでしまい、宗治は代わりに答えてやる。
「で、上手くいった、よね?」
何もかも見透かした宗治に、六花はただ立ち尽くしていた。

