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寝取られ彼女。
第3章 Akatsuka Yuito
そして。
入学式から10日ほど経ち、廊下でも1年生らしき初々しい子を見かけるようになり。
1年生の可愛い女…性奴隷にでも出来ねぇかな、なんて考えながら、通り過ぎる子を見極めていた。
因みに既に10人位食いました。
…そういや亜衣って今年高1じゃね?
俺の2つ下の筈だから…
俺と同じ高校を受験したが落ちて違う高校に行った和也とは、何となく疎遠になり…卒業以来一度も会った事がなかった。
だから亜衣にも会えず、もどかしい思いをしていたんだが…
亜衣、ここの高校に入学してねぇかな。
なんて考えながら廊下を歩いてて…
…見つけた。
見つ、けた。
思わず歩いてた足が止まった。
見間違える筈がない…
向こうで窓辺に肘を付いて外を眺めてる、あの子は。
躊躇いなく足が動いていた。
一緒に歩いてた男友達が後ろで何か言ってるが無視。
「…亜衣っ?」
ポニーテールの横顔が綺麗だ。
その肩に、手をかけた。
「っ!?」
驚いた顔で俺を見上げる小さな顔…やっぱり。
亜衣だ…
咄嗟に体が亜衣を求めた。
「…っ!?やっ…!」
その華奢な体を胸に抱き、柔らかな髪に顔を埋めた。
この…抱き心地。
最っ高だ…
慌てて抵抗する亜衣の体を素直に離し、キスしようと顔を近付けるが。
「あっやっな、何なんですかっ…!?」
押し退けられて笑って再び離れた。
「俺だよ。覚えてない?」
「…はっ!?」
「赤塚唯斗。名前言ったら思い出してくれる?」
「意味が分かりません。知りませんっ!」
あれ?
…ん?
いや…
待、てよ。
俺…あの時さ、亜衣に名乗ってたっけ。
…いや、名乗ってない。
和也も特に俺の事を亜衣に紹介してた訳じゃない。
しかも俺は、あの時とは違う。
髪型も、雰囲気も。
…それなら。
あの時の事は知られていない方がいい。
そう思うと思わず口角が上がった。
「…あの。下手なナンパでしょうか…」
…んー…。
怯えた顔もかーわいい。
「違うよ、口説いてんの」
「は…」
何だこの人。
そんな表情を浮かべる亜衣。
可愛い可愛い。
そそる。
…堕としてやる。
「意味が分かりませんっ!」
そう言い捨て走っていく亜衣の後ろ姿を、見えなくなるまで見つめていた。