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花の踊り子
第2章 開演
ふと見ると、ユキがこちらをニヤニヤしながら見ている。
だがしばらくすると、ラジカセの音楽が鳴り響き、前半にレッスンしたステップを通しでやっている。
「ごめんね、せっかく来てくれたのに、レッスン遅れちゃって。」
「いえ、もっと髪をまとめておけば良かったですね」
結婚して以来、男の人とこんなに接近することのなかった花は、緊張していた。それに、前半のレッスンで結構汗をかいていたので、汗臭くないか心配になる。
「あの、久しぶりに身体を動かしたから汗臭かったらすみません…」
「ん?全然臭わないよ。…むしろなんか、甘い匂いがする」
花の髪に顔を近づけていた朝比奈は、花の髪から香る、甘い匂いに気づいた。
「はい、とれた!ダンス、楽しいから、気に入ったらぜひ入会してみてね」
「あ、ありがとうございます! すみませんでした。お手数おかけして…」
花が申し訳なさそうに言うと、朝比奈は爽やかな笑顔で手を振りながら帰っていった。
みんなから遅れて後半のレッスンに参加し、その日のうちにユキとダンス教室への入会を決めた。
Neoダンススクールはチケット制で、前もってチケットを購入して、自分の受けたいレッスンの日を自分で選んで参加するというシステムだ。 花とユキは、ジャズダンスの初心者コースに通うことにした。
無事に体験レッスンが終わり、花とユキは少し遅い夕食を食べにお店に入った。ユキの前にはお寿司が、花の前には海鮮丼がある。
「新宿の駅ビルにダンス用品のお店があるらしいから、今度ダンスシューズとか動きやすいウェア買いに行こうよ!」
「そうだね!まずは形からだよね!」
「そういえばさ、朝比奈さんといきなり急接近じゃん!」
さっそくユキは先ほどの事を根ほり葉ほり聞いてくる。
「あれは、髪が引っかかっちゃって、朝比奈さんがとってくれてただけだよ。」
「でも、遠くから見たら2人、すごい近かったよ〜! それに、随分時間かかってたし」
「それは、朝比奈さんが、髪を引きちぎらないように丁寧に取ってくれてただけで…」
「ふぅ〜ん。他の生徒さんが言ってたけど、朝比奈さんって優しいけど、今日みたいに女の子と接近する事ってあんまりないらしいよ。花、朝比奈さんに気に入られたのかなぁ〜?何かあったら、逐一報告するように‼︎」
なぜかユキは上機嫌で食事をしているのだった。
だがしばらくすると、ラジカセの音楽が鳴り響き、前半にレッスンしたステップを通しでやっている。
「ごめんね、せっかく来てくれたのに、レッスン遅れちゃって。」
「いえ、もっと髪をまとめておけば良かったですね」
結婚して以来、男の人とこんなに接近することのなかった花は、緊張していた。それに、前半のレッスンで結構汗をかいていたので、汗臭くないか心配になる。
「あの、久しぶりに身体を動かしたから汗臭かったらすみません…」
「ん?全然臭わないよ。…むしろなんか、甘い匂いがする」
花の髪に顔を近づけていた朝比奈は、花の髪から香る、甘い匂いに気づいた。
「はい、とれた!ダンス、楽しいから、気に入ったらぜひ入会してみてね」
「あ、ありがとうございます! すみませんでした。お手数おかけして…」
花が申し訳なさそうに言うと、朝比奈は爽やかな笑顔で手を振りながら帰っていった。
みんなから遅れて後半のレッスンに参加し、その日のうちにユキとダンス教室への入会を決めた。
Neoダンススクールはチケット制で、前もってチケットを購入して、自分の受けたいレッスンの日を自分で選んで参加するというシステムだ。 花とユキは、ジャズダンスの初心者コースに通うことにした。
無事に体験レッスンが終わり、花とユキは少し遅い夕食を食べにお店に入った。ユキの前にはお寿司が、花の前には海鮮丼がある。
「新宿の駅ビルにダンス用品のお店があるらしいから、今度ダンスシューズとか動きやすいウェア買いに行こうよ!」
「そうだね!まずは形からだよね!」
「そういえばさ、朝比奈さんといきなり急接近じゃん!」
さっそくユキは先ほどの事を根ほり葉ほり聞いてくる。
「あれは、髪が引っかかっちゃって、朝比奈さんがとってくれてただけだよ。」
「でも、遠くから見たら2人、すごい近かったよ〜! それに、随分時間かかってたし」
「それは、朝比奈さんが、髪を引きちぎらないように丁寧に取ってくれてただけで…」
「ふぅ〜ん。他の生徒さんが言ってたけど、朝比奈さんって優しいけど、今日みたいに女の子と接近する事ってあんまりないらしいよ。花、朝比奈さんに気に入られたのかなぁ〜?何かあったら、逐一報告するように‼︎」
なぜかユキは上機嫌で食事をしているのだった。