この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
花の踊り子
第3章 疑惑
何も考えられず、俯いたままデザートを食べる手も止まってしまっていた。

「もうお腹いっぱい?」

トイレから戻ってきた優に声をかけられ、ビクリとなる。

「あ…」

再び目の前に座った優は食後のコーヒーを啜っている。
途中、一度だけケータイを確認していたが、優は表情ひとつ変えなかった。
どう反応していいかわからず、とにかく普通に振舞おうと、必死に笑顔を作り、デザートに手を伸ばす。
問い詰めることは怖かったのだ。
もし、浮気を認められたら、今まで積み上げてきたものが全て崩れてしまいそうな気がした。

食事の後、ブラブラと街を歩き、また軽く夕食を済ませ、家に帰る。街を歩いている間も、花の頭の中で先程のメールの画面が何度も思い起こされた。その度に涙が滲みそうになりながらも、何も知らないふりをした。

「あー!久しぶりの我が家だ。」

優は部屋に入り、荷物を置くと伸びをしている。
その間に花はお風呂を沸かしに行く。
2人でテレビを見ているとお風呂が沸いた音楽が鳴る。

「花、風呂一緒に入る?」

「えっ⁉︎…私は後で入るからいいよ。」

優が入浴している間、何も考えないように、布団の準備をしたり朝ごはんの仕込みをしたりと、忙しく動き回る。
何かをしていないと、先程のメールで頭がいっぱいになってしまいそうだった。
お米を研いで炊飯器のタイマーをセットすると、いきなり後ろから抱きしめられる。

「…花…」

優は上半身裸のまま、後ろから花の鎖骨あたりに手を回す。
花の首筋に顔を埋め、くちびるを押し当ててくる。

「あっ…ダメ。まだお風呂入ってない…」

花は抵抗しようと身体をひねり、優の胸を押すが、ビクともしない。それに今はそういう気分ではなかった。

「いいよ。早く布団いこう」

優はなおも花の首筋に舌を這わず。
首が弱い花はピクピクと肩を揺らす。
そんな気分ではない。
でも、今ここで拒んだら、優の心はもっと離れていってしまう気がした。ここでしなかったら、単身赴任先で、他の女の人と…
そう思うと、これ以上拒めないのだった。

寝室に行き、布団の上に組み敷かれる。
いつもよりも激しい口付けをされる。
何度も唇を啄まれ、ヌルリと舌が入ってくる。

「ん…っ」

何度も繰り返される口付けで、花の口は痺れたようになっていた。

「はぁ…」

頰、顎、首筋と、優の唇と舌が這いまわる。
/19ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ