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王子の甘い罠
第4章 甘
もう一度、外れないか確かめる。
「ムダだよ。外したくてもそれは外れません。
逃げたくても・・・逃がさない」
セックスの最中の悪魔とは全く違う声色で
王子に戻って私をなだめて甘やかす。
王子の顔と悪魔の顔と、二つの顔で私の心に入り込む。
「あと。日本に帰ってきたら仕事の相談があるんです」
「仕事の相談?」
部が違うのに?
「部の相談なら真樹か、加藤さんにしなさいよ」
私の言葉に苦笑いして
「部の相談じゃないですよ」
と言った。
「何?」
「帰ってきたらでいいです」
そう言って私の身体を舐めるようになでまわす。
「好きです」
「・・・・」
「忘れないで。
僕はすみれさんが好きだから。抱いてるってことを」
「・・・・」
「好きです」
つぶやくように小さく聞こえたその言葉に
私は返事をしなかった―――
「ムダだよ。外したくてもそれは外れません。
逃げたくても・・・逃がさない」
セックスの最中の悪魔とは全く違う声色で
王子に戻って私をなだめて甘やかす。
王子の顔と悪魔の顔と、二つの顔で私の心に入り込む。
「あと。日本に帰ってきたら仕事の相談があるんです」
「仕事の相談?」
部が違うのに?
「部の相談なら真樹か、加藤さんにしなさいよ」
私の言葉に苦笑いして
「部の相談じゃないですよ」
と言った。
「何?」
「帰ってきたらでいいです」
そう言って私の身体を舐めるようになでまわす。
「好きです」
「・・・・」
「忘れないで。
僕はすみれさんが好きだから。抱いてるってことを」
「・・・・」
「好きです」
つぶやくように小さく聞こえたその言葉に
私は返事をしなかった―――