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第19章 平成28年11月１日

ご存じですか…？

■どうしてワインには
コルクを使うのか？


ワインというお酒は
デリケートな生き物であり、取り扱うにはきちんとした知識が必要です。

ワインが寝かせた年数に
比例して価格が高くなる事は、誰でも知っているでしょうが、ただ
寝かせるだけではダメで、コルク栓で密封したワインを斜めに寝かせて貯蔵しなければなりません。
更にこの時の角度が重要で、ワインがコルク栓を
ちょうど浸すくらいの角度が一番良いとされています。これは、
コルクを通して外気を吸わせる事により
ワインを「高貴な眠り」につかせる為です。さて、
ワインの栓にコルクが使われるのは、軽くて弾力に富み簡単に圧縮出来るという点にあります。
更に瓶の口を塞(ふさ)ぐと元に戻ろうとして膨らみ、しかも水分を弾く為に内部の液をこぼす事がありません。つまり、
瓶を斜めに寝かせても漏れる事が無く通気性によってワインの呼吸が確保出来るというわけです。当然、
長年にわたって熟成を進めるうちにはコルク栓から
蒸発してワインが多少減量する事もあります。
しかし、それをもったいないと思うようでは、
ワイン通の資格はありません。蒸発分は
「天使の分け前」として、惜しんではいけないのです。