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第21章 2017年1月元旦

ご存じですか…？

■なぜ爆発物のニトログリセリンが、心臓発作に効くのか？


友人に、「ニトログリセリンを持ち歩いている」と
打ち明けられれば、あなたはどんな反応をするでしょうか。

ニトログリセリン＝恐ろしい爆薬というイメージがある人は「どこかを爆破するつもりなのか」と驚くかもしれません。
しかし、恐ろしい爆薬の
ニトログリセリンは、また狭心症の特効薬でもあります。だから、
狭心症患者には、
ニトログリセリンを持ち歩いている人がいます。
もし、その人が倒れたら、ニトログリセリンを一錠取り出し、飲ませてあげる必要があります。　
ニトログリセリンを服用すると、すみやかに吸収されて静脈へ入ります。そして、静脈を拡張させ、
心臓に戻る血液の流れを
良くすると
血圧が下がり心臓への負担が軽くなるのです。
同時に、動脈も拡張して、心臓が少ないエネルギーでも働けるようにします。
更に、心臓を取り巻く冠状動脈を拡張させる事により心臓へ酸素を運ぶ血液の量を増やしてあげます。
これらの作用によって、
心臓が楽になり、発作が
治(おさ)まるのです。
一般に、
服用から1〜2分で効き始め、5分もたてば
発作が治まります。
高温と湿気に弱く、取り扱いが難しい薬品ですが、価格が安い為に特効薬として使われます。

元々は、爆薬製造工場で働く人々が、狭心症に効くと経験的に知って、特効薬になりました。