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作品集
第22章 平成29年5月1日 希望こそ宝だ…♪
ご存じですか…?

■「チリ紙交換の車が街中から姿を消した謎」

 チリ紙交換業者は、
1990年頃から廃業者が続出しました。
現在はほとんどいません。なぜ、こうなってしまったのか。理由は単純明快で、古紙相場が大きく値崩れして商売が成り立たなくなった為です。現在、交換用のトイレットペーパーの仕入れ値は、一個約30円します。ところが、古紙の相場は、1980年代は1kg60円を
超えていたのですが
1990年代になると、新聞紙が1kg7円、雑誌になるとわずか3円です。
現在は、新聞紙が1kg14円、雑誌は12円です。
1990年代の相場だと、雑誌10kg集めてやっとトイレットペーパーを一個仕入れられる――これで、人件費その他を考えると、全くの赤字ビジネスです。
廃業するのは当然でしょう。では、チリ紙交換業者にとって、憎っくき
古紙相場を値崩れさせた犯人は誰かというと、実は全国の自治体です。1980年代後半から、各自治体は、
盛んにリサイクル運動を推し進めました。
その一環として、自治体自ら分別回収するほか
さらに町内会など自治会にも協力を求めました。
そして、人件費の補助金を出す代わりに
定期的に古紙の集団回収をしてもらう方策をとったのです。そうした自治体がらみのルートで集まった古紙が紙問屋にドンドン流れ込むようになりました。
すると、あれよあれよというまに、古紙の相場は1/6まで値下がってしまったというわけです。
それで、チリ紙交換業者は、姿を消したというわけです。そのぶん、違法回収業者(アパッチ業者)が出てきてしまうという問題が発生しています。

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