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作品集
第2章 平成27年5月…
どう思いますか?
◆松居桃樓 著 の
「微笑む禅」より
もし、あなたが、
「人生最高の幸福とは何か」ということを、本当に知りたかったら、
なによりもまず第一に、
自分で自分を軽んずることを、やめなけりゃあいけないんだ―――と、
天台大師は言っています。
そして、天台小止観の中にも、『まさにみずから軽んずることなかれ。宿世(すくせ)の善根(ぜんこん)、測り難きを以てのゆえに』という文句が……
宿世の善根とは、何代も何代も前の世で、くり返し行なってきた善いことが、
現世のしあわせの因(もと)になる…という意味ですが、この言葉を現代ふうにおきかえれば、あなたという人間が、今日、この世に生まれるまでには、何億万年という長い期間の、限りなく多くの祖先の努力と祈りが、積み重なっていることを、忘れちゃあいけない。一人一人の人間の、肉体も精神も、自分で作りあげたものはほんのわずかで、その大部分は、何億万年という歴史の、結晶なんだ。だから、肉体的にも精神的にも、この世に生きている、いちばん有能な人間と、いちばん無能な人間との差なんてものは、水の上にほんの少し顔を出している氷山の、一角みたいなものだ。とにかく、なんでも、やってごらんなさい。
ひとにできることならば、あなたにだってきっとできる
◆松居桃樓 著 の
「微笑む禅」より
もし、あなたが、
「人生最高の幸福とは何か」ということを、本当に知りたかったら、
なによりもまず第一に、
自分で自分を軽んずることを、やめなけりゃあいけないんだ―――と、
天台大師は言っています。
そして、天台小止観の中にも、『まさにみずから軽んずることなかれ。宿世(すくせ)の善根(ぜんこん)、測り難きを以てのゆえに』という文句が……
宿世の善根とは、何代も何代も前の世で、くり返し行なってきた善いことが、
現世のしあわせの因(もと)になる…という意味ですが、この言葉を現代ふうにおきかえれば、あなたという人間が、今日、この世に生まれるまでには、何億万年という長い期間の、限りなく多くの祖先の努力と祈りが、積み重なっていることを、忘れちゃあいけない。一人一人の人間の、肉体も精神も、自分で作りあげたものはほんのわずかで、その大部分は、何億万年という歴史の、結晶なんだ。だから、肉体的にも精神的にも、この世に生きている、いちばん有能な人間と、いちばん無能な人間との差なんてものは、水の上にほんの少し顔を出している氷山の、一角みたいなものだ。とにかく、なんでも、やってごらんなさい。
ひとにできることならば、あなたにだってきっとできる