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作品集
第2章 平成27年5月…
どう思いますか?
◆藤原 東演 著 の
[人生、「不器用」に生きるのがいい]より
日本列島を正確に測量した最初の人は、伊能忠敬であった。
49歳のとき、家業の酒造業を息子に譲り、50歳から天文学、暦学の勉強を始める。
55歳から71歳まで
17年間、日本列島を歩き続け、
「大日本沿海実測全図」(通称「伊能図」)を完成した。
ぜん息の持病に苦しみながら、72歳で亡くなるまで自分の夢を追い続けたのである。
忠敬が踏破した距離は
4万3千キロ。
地球を一周と10分の1を歩く距離であるから驚く。ところで、もし忠敬に、
大事業の決意のほどを尋ねたら、なんと答えただろうか。
「初めの一歩を踏み出すのに決意などいらない」と
答えたに違いないと思う。私たちが大きな仕事を前にして、なぜ勇気を失うのかを考えてみたらわかる。
まず、大きな仕事だ、大変だという思いで、やる前から萎縮している。
そして、できるだけ無理しないで、最短距離で目的地に到着したい、失敗して笑われたくない…これらの、要領よくやりたい、という雑念にとらわれてしまう。一方、忠敬は、こんな小さな心にかかずらわっていなかったに違いない。
たとえそんな心があっても、それはそのままにして、まず1歩を踏み出して、
2歩目はそのときに考えればいいと、我が道に飛び込んでいったのである。
◆藤原 東演 著 の
[人生、「不器用」に生きるのがいい]より
日本列島を正確に測量した最初の人は、伊能忠敬であった。
49歳のとき、家業の酒造業を息子に譲り、50歳から天文学、暦学の勉強を始める。
55歳から71歳まで
17年間、日本列島を歩き続け、
「大日本沿海実測全図」(通称「伊能図」)を完成した。
ぜん息の持病に苦しみながら、72歳で亡くなるまで自分の夢を追い続けたのである。
忠敬が踏破した距離は
4万3千キロ。
地球を一周と10分の1を歩く距離であるから驚く。ところで、もし忠敬に、
大事業の決意のほどを尋ねたら、なんと答えただろうか。
「初めの一歩を踏み出すのに決意などいらない」と
答えたに違いないと思う。私たちが大きな仕事を前にして、なぜ勇気を失うのかを考えてみたらわかる。
まず、大きな仕事だ、大変だという思いで、やる前から萎縮している。
そして、できるだけ無理しないで、最短距離で目的地に到着したい、失敗して笑われたくない…これらの、要領よくやりたい、という雑念にとらわれてしまう。一方、忠敬は、こんな小さな心にかかずらわっていなかったに違いない。
たとえそんな心があっても、それはそのままにして、まず1歩を踏み出して、
2歩目はそのときに考えればいいと、我が道に飛び込んでいったのである。