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作品集
第4章 平成27年7月…
素晴らしいメールを紹介します。

◆元サントリー会長
  佐治敬三氏
人生はとどのつまり賭けや。やってみなはれ……


すべてが順調、絶好調。
そんな時にあえて最も苦しい道に踏み込む。
誰にでもできることはない。しかし、今日の
サントリーがあるのは、挑戦を選んだ佐治敬三の決断があったからである。

日本にウィスキー文化を
普及させたのはサントリーだ。戦前、酒とは日本酒のことであり、洋酒などは
論外だった。そんな時代から国産ウィスキーづくりに挑戦、
戦後はトリスウィスキーで大ブームを巻き起こした。
「トリスを飲んでハワイにいこう」という宣伝コピーや、全国に3万5000軒もあったトリスバーは、ある年代以上の人にとっては懐かしい文化である。

やがて上級のオールドや、世界でも認めらた山崎や
響なども売れ、サントリーの地位は不動となった。

一時期は独占禁止法違反で企業分割を迫らほどだ。
佐治は国会で「もしサントリーを分割しようというなら、まず私の体を2つに裂いていただきたい」と断固反対を唱えている。

ビールへの挑戦を決意したのは1960年。
サントリーの前身・寿屋の創業者で父である
鳥井信次郎に決意を打ち明け、
「人生はとどのつまり賭けや。私は何も言わん。やってみなはれ」と
後押しを得た。それは、かつてビールへの進出を試みながら6年で撤退に追い込まれた父のリターンマッチであり、以後…

「やってみなはれ」精神は佐治の事業観の
バックボーンとなる。


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