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白い背中と君の藍
第7章 ブラック◆消えて…
「ふふん。私のせいって言いたいの?責任転嫁しないで欲しいわ〜。あんたたちに孝秀を受け止められるだけの力も覚悟もない癖に!」
「そんなことないです!! 確かにまだ社会に出てないけど、孝秀のためなら何でもする覚悟は出来ます!」
一方的に決めつけられて堪忍袋の緒が切れた。
私の孝秀への気持ちまで、この女に否定されて堪るか!
溜め込んでいた怒りを込めて睨み付けると、マキコは痛くも痒くもないとばかりに鼻で笑う。
「そう〜? じゃぁ孝秀の実家の借金……返せるの?」
「え……借金?」
思わぬ話の展開に、爆発しかけた感情が不発しそうになる。
「そうよ〜孝秀の実家の負債。何千万もあったのを私が全部精算してあげたの。それ払ってくれるなら、このアパートごと孝秀をあげるわよ」
「な……孝秀は、物じゃない」
辛うじて非難したけど孝秀の実家の問題まで知らされて、衝撃の方が勝ってしまう。
何千万――――。
私には到底払える額じゃない。
一気に敗北に追い込まれた私に、マキコは赤い唇を光らせて嘲笑った。
「そんなことないです!! 確かにまだ社会に出てないけど、孝秀のためなら何でもする覚悟は出来ます!」
一方的に決めつけられて堪忍袋の緒が切れた。
私の孝秀への気持ちまで、この女に否定されて堪るか!
溜め込んでいた怒りを込めて睨み付けると、マキコは痛くも痒くもないとばかりに鼻で笑う。
「そう〜? じゃぁ孝秀の実家の借金……返せるの?」
「え……借金?」
思わぬ話の展開に、爆発しかけた感情が不発しそうになる。
「そうよ〜孝秀の実家の負債。何千万もあったのを私が全部精算してあげたの。それ払ってくれるなら、このアパートごと孝秀をあげるわよ」
「な……孝秀は、物じゃない」
辛うじて非難したけど孝秀の実家の問題まで知らされて、衝撃の方が勝ってしまう。
何千万――――。
私には到底払える額じゃない。
一気に敗北に追い込まれた私に、マキコは赤い唇を光らせて嘲笑った。