この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
白い背中と君の藍
第8章 コーヒー◇優しい気持ち
「――――孝秀がアパートを出れないって言って、それで私も何も言えなくて飛び出して来ちゃったんです……」
一通り話し終わると、気持ちも落ち着いてきて涙も引いていた。
だけど先輩の顔は物凄く険しくなっている。
「以上……です」
「あのな……恵」
「はい……」
嫌な予感がして、ゴクリと息を飲み込むと
「お前はバカか! 何してんだよ!!」
思った通り怒られた。
言われるとは思ったけど、私の恋愛だし一方的に責められたくもなくて言い訳をしてしまう。
「確かに周りから見たら私は馬鹿かもしれませんけど、それでも孝秀のことが好きなんです! だから出来ることはしてあげたいんです!」
言い返すと先輩は思いっきり眉間にシワを寄せる。
「絵の具への気持ちは分かったよ……」
「絵の具じゃなくて、孝秀です!」
「奴の名前なんか知るか! 俺が言いたいのはな、自分をもっと大事にしろっ!」
「先輩!? ちょっ!」
先輩は私の手を力強く握ってサポーターを捲ってきた。
一通り話し終わると、気持ちも落ち着いてきて涙も引いていた。
だけど先輩の顔は物凄く険しくなっている。
「以上……です」
「あのな……恵」
「はい……」
嫌な予感がして、ゴクリと息を飲み込むと
「お前はバカか! 何してんだよ!!」
思った通り怒られた。
言われるとは思ったけど、私の恋愛だし一方的に責められたくもなくて言い訳をしてしまう。
「確かに周りから見たら私は馬鹿かもしれませんけど、それでも孝秀のことが好きなんです! だから出来ることはしてあげたいんです!」
言い返すと先輩は思いっきり眉間にシワを寄せる。
「絵の具への気持ちは分かったよ……」
「絵の具じゃなくて、孝秀です!」
「奴の名前なんか知るか! 俺が言いたいのはな、自分をもっと大事にしろっ!」
「先輩!? ちょっ!」
先輩は私の手を力強く握ってサポーターを捲ってきた。