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白い背中と君の藍
第8章 コーヒー◇優しい気持ち
「あ、ありがとう……ございます」
せっかく褒めて貰ったので、ここは素直に受け止めようと思うと、先輩はちょっと苦笑いして話を続けてきた。
「確かにこうやって、苛々させられたりもするけどさ……恵の不器用なくらい真っ直ぐで一所懸命なところが、凄く好きだよ」
「先輩……」
優しく気持ちを伝えてくれた先輩に、自信をなくしていた私の心にふわふわと温かい羽が生えてくる。
『好き』って凄い気持ちなんだ……。
想うことも、思われることも、人を強くも弱くもさせるけど、勇気も出るし、優しくなれる――――。
孝秀に出会ってから幸せだった。
辛い現実もあるけど、孝秀を好きになるまでは、私のキャンバスは何も描かれずに色褪せていた。
目を閉じて思い浮かべる――――
『凄く綺麗な藍色ですね!』
『ども……』
あの時から、私は孝秀に染められ始めたんだ。
孝秀との思い出を蘇らせていると
「恵は孝秀と、どうしたいんだよ?」
先輩が現実に戻してきた。
せっかく褒めて貰ったので、ここは素直に受け止めようと思うと、先輩はちょっと苦笑いして話を続けてきた。
「確かにこうやって、苛々させられたりもするけどさ……恵の不器用なくらい真っ直ぐで一所懸命なところが、凄く好きだよ」
「先輩……」
優しく気持ちを伝えてくれた先輩に、自信をなくしていた私の心にふわふわと温かい羽が生えてくる。
『好き』って凄い気持ちなんだ……。
想うことも、思われることも、人を強くも弱くもさせるけど、勇気も出るし、優しくなれる――――。
孝秀に出会ってから幸せだった。
辛い現実もあるけど、孝秀を好きになるまでは、私のキャンバスは何も描かれずに色褪せていた。
目を閉じて思い浮かべる――――
『凄く綺麗な藍色ですね!』
『ども……』
あの時から、私は孝秀に染められ始めたんだ。
孝秀との思い出を蘇らせていると
「恵は孝秀と、どうしたいんだよ?」
先輩が現実に戻してきた。