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白い背中と君の藍
第8章 コーヒー◇優しい気持ち
孝秀のことを何も知らずにお互いの肉体にただ溺れている時は、彼との未来は漠然としていた。
だけど今は、はっきりと気持ちが定まって来ている。
「今はまだ、私の気持ちは伝えられないです……」
「何でだよ?」
「孝秀は沢山辛いことを抱えているから、私まで重荷になりたくないの……優しい人だから、告白したら凄く悩ませるかもしれない」
「そっか……恵、少し大人になったんだな」
また先輩に『バァ〜カ!』って言われるかと思ったのに、ちょっとは褒めて貰えて嬉しかった。
「孝秀に一番して欲しいのは……身も心も自由になって欲しいことなんです」
「霧生眞貴子ねぇ……。霧生一族って、かなりここら辺だと権力持ってるぞ」
「……みたいですね。だからって、孝秀を束縛する権限はないかと!」
「それってさぁ〜。孝秀が変わらないと無理じゃないか?」
「そうなんですけど……」
先輩の言ってる通り、孝秀の意識が変わらないと難しい問題だろう。
地位や特別な才能とかお金も持っていない私には厳しい現実ではあるが、こうやって親身に孝秀のことを考えてくれている世話好きな先輩に気持ちも顔も綻んでしまった。
だけど今は、はっきりと気持ちが定まって来ている。
「今はまだ、私の気持ちは伝えられないです……」
「何でだよ?」
「孝秀は沢山辛いことを抱えているから、私まで重荷になりたくないの……優しい人だから、告白したら凄く悩ませるかもしれない」
「そっか……恵、少し大人になったんだな」
また先輩に『バァ〜カ!』って言われるかと思ったのに、ちょっとは褒めて貰えて嬉しかった。
「孝秀に一番して欲しいのは……身も心も自由になって欲しいことなんです」
「霧生眞貴子ねぇ……。霧生一族って、かなりここら辺だと権力持ってるぞ」
「……みたいですね。だからって、孝秀を束縛する権限はないかと!」
「それってさぁ〜。孝秀が変わらないと無理じゃないか?」
「そうなんですけど……」
先輩の言ってる通り、孝秀の意識が変わらないと難しい問題だろう。
地位や特別な才能とかお金も持っていない私には厳しい現実ではあるが、こうやって親身に孝秀のことを考えてくれている世話好きな先輩に気持ちも顔も綻んでしまった。