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白い背中と君の藍
第8章 コーヒー◇優しい気持ち
「しないってぇ〜の! 大事な話してんだから早く戻ってくれよ」
「かぁ〜! 生意気!! 恵ちゃん、ごゆっくりね〜」
「はい! ありがとうございます」
先輩とお母さんのコントみたいな会話は、やっぱり楽しくって笑ってまう。
「はぁぁぁ……本当に何だかな〜もう〜」
先輩は疲れたように溜息を吐いて、トレーを床に置く。
「無理して飲まなくてもいいから」
先輩はそう言ってくれたけど、カップから漂ってくるコーヒーの香りはとても良い匂いがした。
「でも、本当に美味しそうですよ。温かい内に頂きませんか?」
「……そうだな。飲まなかったらまた何か言われるだろうし」
「ぷぷ! 先輩とお母さん、面白いですよね」
「面白くねぇよ!」
二人ともカップを手に取り、コーヒーを啜っていく。
「わぁ〜美味しい!」
「……なぁ恵さ」
「はい?」
「辛くなったら……いつでも俺の所に来いよな」
「……先輩」
目を少し伏せながら静かに囁くように、そう言ってくれた先輩の気持ちが有り難かった。
コーヒーは本当に美味しくて、温かくて……
気持ちを穏やかにしてくれる。
まるで先輩の優しい気持ちそのものに、思えた――――。
「かぁ〜! 生意気!! 恵ちゃん、ごゆっくりね〜」
「はい! ありがとうございます」
先輩とお母さんのコントみたいな会話は、やっぱり楽しくって笑ってまう。
「はぁぁぁ……本当に何だかな〜もう〜」
先輩は疲れたように溜息を吐いて、トレーを床に置く。
「無理して飲まなくてもいいから」
先輩はそう言ってくれたけど、カップから漂ってくるコーヒーの香りはとても良い匂いがした。
「でも、本当に美味しそうですよ。温かい内に頂きませんか?」
「……そうだな。飲まなかったらまた何か言われるだろうし」
「ぷぷ! 先輩とお母さん、面白いですよね」
「面白くねぇよ!」
二人ともカップを手に取り、コーヒーを啜っていく。
「わぁ〜美味しい!」
「……なぁ恵さ」
「はい?」
「辛くなったら……いつでも俺の所に来いよな」
「……先輩」
目を少し伏せながら静かに囁くように、そう言ってくれた先輩の気持ちが有り難かった。
コーヒーは本当に美味しくて、温かくて……
気持ちを穏やかにしてくれる。
まるで先輩の優しい気持ちそのものに、思えた――――。