この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
白い背中と君の藍
第10章 エメラルドグリーン◇希望の光
私と孝秀は一旦立ち止まって、女性が来るのを待ち構える。
近寄って来た女性は小柄で、年齢は私の母親と同じくらいに思えたけど、白髪が凄く多くて気苦労が絶えなかったことが窺えた。
孝秀のお母さんは息を切らせて孝秀の前にくると、目から大粒の涙を零して彼の腕を掴んだ。
「孝秀!! 無事で良かったぁ!!」
ただその一言を言って、自分より背の高い息子を強く抱き締め、胸に顔を埋めて泣き伏す。
孝秀は手を母親の肩に置いて
「お母さん……心配掛けて、ごめんなさい」
震える声で謝った。
きっと孝秀が、ずっと伝えたかった言葉だろう。
四年振りの親子の再会の場面に、感動して私も目から一気に涙が溢れ出してしまう。
「お母さん……この子、和久井メグって言うんだ」
孝秀はまだ泣いている母親の身体を離して、私のことを紹介してくれた。
「ひっく……初めまして。泣いてしまって……すみません」
「あぁ……貴女が和久井恵さんなのね」
鼻水を堪えながら孝秀のお母さんに頭を下げると、優しい声で名前を呼んでくれた。
近寄って来た女性は小柄で、年齢は私の母親と同じくらいに思えたけど、白髪が凄く多くて気苦労が絶えなかったことが窺えた。
孝秀のお母さんは息を切らせて孝秀の前にくると、目から大粒の涙を零して彼の腕を掴んだ。
「孝秀!! 無事で良かったぁ!!」
ただその一言を言って、自分より背の高い息子を強く抱き締め、胸に顔を埋めて泣き伏す。
孝秀は手を母親の肩に置いて
「お母さん……心配掛けて、ごめんなさい」
震える声で謝った。
きっと孝秀が、ずっと伝えたかった言葉だろう。
四年振りの親子の再会の場面に、感動して私も目から一気に涙が溢れ出してしまう。
「お母さん……この子、和久井メグって言うんだ」
孝秀はまだ泣いている母親の身体を離して、私のことを紹介してくれた。
「ひっく……初めまして。泣いてしまって……すみません」
「あぁ……貴女が和久井恵さんなのね」
鼻水を堪えながら孝秀のお母さんに頭を下げると、優しい声で名前を呼んでくれた。