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白い背中と君の藍
第11章 ホワイト◇君の背中に
◇ ◇ ◇

「メグの肌って……本当に白いよね」

「そうかな?  お母さんも白いからかも……」

「メグはお母さん似なの?」

「う〜ん……似てるかも」

穏やかな行為が終わると、孝秀は私を背中から抱き締めてきた。

孝秀とベッドの中でこんな穏やかに過ごすなんて初めてで、こんな時間がずっと続いて欲しいと願う。

「痣……消えたね」

「うん、手首のもなくなちゃった……」

孝秀に付けて貰った紫の束縛は、もう何処にも残っていなくて、ちょっと寂しく思うと

「良かった……メグにはやっぱり白が似合うよ」

孝秀は優しく囁いて、私の背中を指でなぞる。

その感触がくすぐったくて、つい笑ってしまう。

「ははは!  孝秀くすぐったいよ!  何書いたの?」

子供のころ遊んだ文字書きみたいに何か書かれたと思ったら――――

「ん〜。羽……メグには白い羽が似合いそうだったから……」

「羽……?」

「うん……」

私も孝秀の背中に羽が生えているように見えたよ……。

空を羽ばたく鳥のように……

私たちが自由に羽ばたける日を夢見ていた――――。

 
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