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白い背中と君の藍
第1章 インディゴ ◇始まりの空
「凄く綺麗な藍色ですね!」
私は突然、見知らぬ男性に声を掛けた。
男性は筆を止めて、怪訝そうな顔で振り向く――――。
今私たちがいる場所は地元の最寄駅からもさほど遠くなく、通勤通学に使う道から少し高台になっていて辺り一面の風景が見渡せる絶景スポットだ。
バイト先へ行く通り道で、時たま絵を描いている男性を見かけていたが、いつも自転車で走り抜けながら軽く視線を向けるだけだったけど――――
目に飛び込んできた鮮やかな藍色――――。
その鮮やかで深い色に一瞬にして心が奪われるような衝撃が襲い、気付いたら声を掛けてしまっていた。
私を見る男性の表情は明らかに警戒をしているのが伝わってくる。
「あっ……怪しい者じゃなくて、駅に行く通りのコンビニで働いてる者です! ここが通勤の道でたまにあなたのことも見かけたことがあって……」
バイトも接客だし、元々人見知りもしない方だけど、自分でも驚くほど突然とってしまった行動に慌てて自己紹介まで始めてしまった。
私は突然、見知らぬ男性に声を掛けた。
男性は筆を止めて、怪訝そうな顔で振り向く――――。
今私たちがいる場所は地元の最寄駅からもさほど遠くなく、通勤通学に使う道から少し高台になっていて辺り一面の風景が見渡せる絶景スポットだ。
バイト先へ行く通り道で、時たま絵を描いている男性を見かけていたが、いつも自転車で走り抜けながら軽く視線を向けるだけだったけど――――
目に飛び込んできた鮮やかな藍色――――。
その鮮やかで深い色に一瞬にして心が奪われるような衝撃が襲い、気付いたら声を掛けてしまっていた。
私を見る男性の表情は明らかに警戒をしているのが伝わってくる。
「あっ……怪しい者じゃなくて、駅に行く通りのコンビニで働いてる者です! ここが通勤の道でたまにあなたのことも見かけたことがあって……」
バイトも接客だし、元々人見知りもしない方だけど、自分でも驚くほど突然とってしまった行動に慌てて自己紹介まで始めてしまった。