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白い背中と君の藍
第3章 スカーレット◇近付けたら
良いのかな……
このまま彼の赤い部分に触れても。
「私……初めてで……」
「うん……」
「テクニックとか、全然ないから……」
「うん」
鳥羽さんの囁く声と頬を包む手が、凄く優しい。
親指の先が口の端に添えられて、伝わってくる熱に頭の芯が揺れる。
例えシチュエーションに酔っていると言われても、今までこんな風になりたいと思った人は居なかった。
この衝動の理由なんて分からない。
ただ――――
あの『藍色』が、私の心を掴んで離さないのだ。
だから触れたい……
近付きたい――――。
キャンパスに描くように、何色でもいい……
この人の手で染められたい。
視界に彼の顔しか入らないくらい目を細める。
顔を少し傾け唇を寄せてきた鳥羽さんの微かな吐息が掛かると、柔らかい感触がゆっくりと押し当てられ――――
お互いの『赤』が重なり合った。
このまま彼の赤い部分に触れても。
「私……初めてで……」
「うん……」
「テクニックとか、全然ないから……」
「うん」
鳥羽さんの囁く声と頬を包む手が、凄く優しい。
親指の先が口の端に添えられて、伝わってくる熱に頭の芯が揺れる。
例えシチュエーションに酔っていると言われても、今までこんな風になりたいと思った人は居なかった。
この衝動の理由なんて分からない。
ただ――――
あの『藍色』が、私の心を掴んで離さないのだ。
だから触れたい……
近付きたい――――。
キャンパスに描くように、何色でもいい……
この人の手で染められたい。
視界に彼の顔しか入らないくらい目を細める。
顔を少し傾け唇を寄せてきた鳥羽さんの微かな吐息が掛かると、柔らかい感触がゆっくりと押し当てられ――――
お互いの『赤』が重なり合った。