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白い背中と君の藍
第4章 クリア◇蜜の味
会いたいな――――。
鳥羽さんとキスをしてから、頭の中は彼の顔と唇の感触でいっぱいになっていた。
寝ても覚めても、鳥羽さんのことばかり考えている。
人差し指を唇に宛てがって、そっと撫でていく。
無意識に唇をなぞっていると
「恵さぁ、最近口ばっか触ってんけど荒れてんのか?」
智充先輩が顔を覗き込みながら話しかけてきた。
「へっ!? そんなことないですよ!」
「そうか? ずっと触ってるからさ、痛いなら隙見てリップクリームでも塗っとけよ〜」
「はい……」
上の空の私を心配してくれたのか、智充先輩は冗談ぽく言った。
いけない、バイト中なのにしっかりしなきゃ。
でも毎日こんな感じで、集中力を失っていた。
お客さんが来ている時はまだ良いけど、接客していないと直ぐに鳥羽さんのことを考えたくなっている自分がいる。
そして何度も、あの日の出来事を思い返してしまうのだ。
鳥羽さんのことを考えるだけで、満ち足りた気持ちになるから――――。
鳥羽さんとキスをしてから、頭の中は彼の顔と唇の感触でいっぱいになっていた。
寝ても覚めても、鳥羽さんのことばかり考えている。
人差し指を唇に宛てがって、そっと撫でていく。
無意識に唇をなぞっていると
「恵さぁ、最近口ばっか触ってんけど荒れてんのか?」
智充先輩が顔を覗き込みながら話しかけてきた。
「へっ!? そんなことないですよ!」
「そうか? ずっと触ってるからさ、痛いなら隙見てリップクリームでも塗っとけよ〜」
「はい……」
上の空の私を心配してくれたのか、智充先輩は冗談ぽく言った。
いけない、バイト中なのにしっかりしなきゃ。
でも毎日こんな感じで、集中力を失っていた。
お客さんが来ている時はまだ良いけど、接客していないと直ぐに鳥羽さんのことを考えたくなっている自分がいる。
そして何度も、あの日の出来事を思い返してしまうのだ。
鳥羽さんのことを考えるだけで、満ち足りた気持ちになるから――――。