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女中と主人の想い
第1章 生活
衣装部屋から出てきた主人に軽く一礼すると、主人が笑みを浮かべながら見てきたことに気付き
「何か?」
「……いいや。余計な事をしても意味ないって分かっててよくやるよなーと思っただけさ。」
そう主人から言われた事と、まだやりかけの仕事がある主人の部屋と、見えないシェナの姿が頭の中で一致する。
「…申し訳ありません。」
「構わない。」
歩みを進める主人の後ろを歩く自分
ふと、部屋を出る前に主人は足を止め
「リト……分かってるだろうが……」
「はい。夜の件については変更いたしません。ご予定は馬車の中でよろしいですか?」
「……あぁ。」
この人は優しさが分かりづらい。
それをあの子も分かればいいのですが……