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水蜜桃の刻
第13章 その身体
「そんな言い方……っ、ずるい……」
口にしたのはほんの微かな抵抗。
直後、先生の唇がそのまま耳へと触れた。
「ひ……」
また、ぞくりとして、たまらず首をすくめた。
離れた唇は、今度はうなじへとあてられる。
「んっ」
一度だけなんて……先も何もないただそのときだけの関係なんて、そんなのもう嫌なのに。
あのときみたいになりたくないのに。
あんな苦しさはもう嫌なのに。
……なのに、だめ。
もう先生を拒めない。
私の中にこうなることを望む自分が確かにいる。
先生の手で引きずり出されたその気持ち。
抱かれたい。
でもこわい。
矛盾しているようだけど……でも────。
「……そんなの10年前にわかってたくせに」
その言葉と共に、吸われた首筋。
「っあ」
ざわめき出す身体。
「俺のずるさなんて、そんなのもう」
先生の言葉に反応したいのに。
「教え子の高校生に手を出して、それを口止めして、まるで何もなかったかのようにその後も先生をやり続ける」
先生の両手がかかる、私の着てるカットソーの裾。
そのまま胸上までまくられた。
「……そんな男だよ俺は」
躊躇いのないその手に、そのまま今度はブラをぐいっとずり上げられた。
「や……!」
外気にさらされた膨らみ。
恥ずかしさを感じる前に背後から鷲掴みにされた。
「ひぁ」
先生の、大きな、熱い手────。
「……柔らかくなってる」
全体を撫でられ、そして、ふにっと揉まれた。
私はドアに両手をついたまま、唇を噛んで声を出すことを耐えた。