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水蜜桃の刻
第4章 記憶
「……ぅうっ、っあ、や、いや……」
終わらないで。
ずっと終わらないで。
先生、私のなかにずっといて────。
「……なに、泣いてんの……っ……」
いつのまにか、背中に覆い被さるようにしていた先生。
私の耳元で、息を弾ませながら囁いた。
「せん、せっ……すき……好きだよお……っ……」
ふえ……と、またこみ上げてくる。
どうしようもなく泣けてくる。
わかってるから、というその呟きが耳に届いた。
そしてそれに身体を起こす気配が続く。
また、先生が激しく腰を動かし始めた。
私の身体は限界まで高められ、頭が真っ白になっていく。
先生のことも……先生への想いも、もう何も考えられない。
突かれて。
擦られて。
ふわっ、と……快楽の海に投げ出されてしまった私は、ぱくぱくと唇を震わせて
「……いく……っ……」
そう……呟くように口にした直後、おさまった身体の揺さぶり。
深い底に沈んで、溺れていくような快楽に……なにひとつ抵抗などできないまま、ただ静かに目を閉じた────。