• テキストサイズ
よくある恋愛モノ
第9章 不安



私しか注意できるような人がいないから……?

凪はそれが分かっててあんな態度取ってたのかな……


“私だけ…に……”



「あーー……」



美和は再びベッドに倒れこむ

これでは埒が明かない

認めたくないだけで、分かっているはずだ

凪のことが好きかどうかはわからない

だけど、好きだと認めることで何かが崩れてしまうかもしれない



“私はそれが怖いんだ”



今まで一緒に過ごしてきた時間が、“好き”と自覚するためだけのものだったと

そんな風に思いたくないから−−−







……もう考えまいと眠りについたはずだ



“なのに何故俺はあいつの夢を見る?”



それは、幼い頃の思い出だった

美和が乗っていた三輪車を無理やり奪った

あいつが泣き出して、俺は誰かに見咎められるのが嫌で、必死にあいつをなだめて

女子はすぐ泣くから嫌いだ

心の中ではそう思っていた



“こんなことを憶えていたのか”



自分でも驚くほど遠い、遠い記憶−−−

まだ恋愛感情などなく、無邪気だったあの頃

それを今思い出した



“俺は、いつから……”



そんな感情、持ったこともなかったはずだ

あいつはそういう対象ですらなく

ならば何故、昔の夢を見る

自分でも気がつかない内に……?



「そんなはずはない……」



そうだ、惑わされるな

己の感情に流されるほど俺は弱くない



“そして、この感情もそんな甘いものではないんだ”



/110ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ