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よくある恋愛モノ
第10章 そして、確信
それでもすぐに通常運転に戻る
「いや〜、今は……」
「ん…ぅ……」
そのとき、美和の声が大きかったのか、凪が目を覚ました
“ここ…は……”
凪の目に最初に入ってきたのは……
「あ、おはよ〜」
陸だった
凪はあからさまに顔をしかめる
「美和は……」
陸から目をそらしそう言い掛けたとき、凪は初めて美和がそこにいることに気がついた
「お前…そんなとこで何してんだ」
凪が起きた瞬間、美和は焦りのあまりベッドのカーテンに身を隠すようにしがみついていた
「えと……おはよう」
「……」
凪は口を開いたが、陸をチラッと見ただけで言葉が出てこない
そんな凪を見て陸は少し笑うと、
「じゃあ俺は少し出てるよ」
「えっ」
更に焦る美和と、そうしろと言わんばかりの凪
2人を置いて陸が出ていくと、凪は改めて口を開いた
「とりあえず……あー…座れ」
「う、うん」
美和はおずおずと座る
「体は、大丈夫なのか」
「……そっちこそ」
凪はフンと鼻を鳴らした
「まぁ、誰かさんのせいで随分な目に合わされたな」
「じゃあ来なければ良かったでしょっ!」
急に怒鳴られ、凪は目を見開く