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よくある恋愛モノ
第10章 そして、確信



陸の言葉に、美和が固まる



「いや、あの……」



そんな美和を見て、陸はニコッと笑った



「凪はホントは優しいヤツだし、困ってる人がいたら助けるだろうね。実際今回のもそーゆーのがきっかけなんだってね」

「あの…うん……」



星来のあの一件だ



「でもね、本当に大切な人じゃなきゃ怪我してでも助けたいなんて思わないよ。滅多に取り乱さないのに気が逸れるっていうのも、美和ちゃんが心配だったからだよ」



美和は頬がかぁっと熱くなるのを感じた



「凪は助けに入ったことを後悔なんかしてない。だから美和ちゃんも申し訳ないなんて思わなくていいからね」



耳を真っ赤にさせながら美和は小さく頷いた



「ありがとう……」



美和の態度を見て陸はおかしくなった



“陽菜乃はこれに気付いてたから最近楽しそうだったんだなぁ”



可愛い、なんて思ったら凪に殺されるかな



「それで、美和ちゃんはいつから凪のこと……」

「え?あ、あの!」



とんでもないことを聞かれると思った美和は、慌てて話題を変えた



「陸くんには彼女いないのっ?」

「えっ」



この問いには、さすがの陸も一瞬たじろいだ



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