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白日夢の断片【超短篇集】
第13章  歌を忘れたカナリア
歌を忘れたカナリアは


     僕は 好きだったんだ


後ろの山に棄てましょか


     透明感のある 美しくて優しい


いえいえそれは かわいそう


     柔らかく包み込むような彼女の歌声


歌を忘れたカナリアは


     それは ある日を境に失われた


背戸の小藪に埋けましょか


     彼の死と共に


いえいえそれは なりませぬ

 
     彼の横には見知らぬ女


歌を忘れたカナリアは


     自殺サイトで知り合ったって


柳の鞭でぶちましょか


     彼女には手紙で一言 サヨウナラ
  

いえいえそれは かわいそう


     見るに忍びない 自分を責める彼女


歌を忘れたカナリアは


     歌を忘れたカナリアは
     

象牙の舟に 銀のかい


     鉄格子の檻の中


月夜の海に浮かべれば


     白昼夢の海を揺蕩(たゆた)う
 

忘れた歌を 思い出す


     忘れた歌を 思い出して




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