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rena's world story☆h.a.s.r.r.y
第10章 作者自己満企画 *☆* one scene love
side…☆…ユキ
4月中旬、小春日和。
キャンパス内にある、なだらかな斜面の丘。
茶色の巻き髪を風に揺らして、その人は芝生の上に仰向けで寝そべっていた。
「元助手さん、仕事はサボリ?」
すぐ横に腰を下ろして、笑いながらそう尋ねると
「……今日、代休」
彼女は目を瞑ったまま、ぽつりと小さな声で答えた。
……俺、なんかしたかな?
いつも笑顔の春ちゃんが明らかにムスッとしてる。
「春ちゃん、来てくれるならもっと早く連絡してよ。
俺が講義無い日だったらどうするの…」
「あのねユキ、オバサンは心配なの」
「………!」
「 “ 来ちゃった♡ ” なんて可愛く言える歳でもないのに
いきなり大学に押し掛けるっていう、痛い行動をしてしまうくらい」
「………」
「……そのくらい、不安で心配なのよ」
泣きそうな声で一気に話した春ちゃんが、麦わら帽子で顔を隠した。
“ 早乙女くん、あんたちゃんと彼女居るって言いなさいよ! ”
……何が不安で心配なのって、聞かなくても分かるのは
春ちゃんから偵察を頼まれてるって、先週竹中さんから聞いたから。
「……ははっ」
どっちかって言うと俺の台詞だよ、春ちゃん。
あなたのすぐ近くには、最強にイイ男が2人もいるんだからね。