この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
rena's world story★a.n.r.r.y
第6章 繋がる心

「大丈夫よ」
「………!」
「心配しなくても、電話はかかってこないわ」
クスクス笑いながら、蓮の腕をすり抜けて玄関に向かった。
混乱しているみたいで、蓮はすぐには追ってこない。
「……え? 瑠璃?」
「実は “ あの後 ” 、すぐにユーリさんが来たの。
姫宮さんを心配して、飲み会を抜け出して来たんですって」
「………!!」
「きっと今も、2人でヤスさんのBARで飲んでるわ」
“ ヒメ! 何でお前はいつも1人で悩むんだよ!
来ればいいだろーが! ”
“ ……俺様に悩みなんて無い。
ヒカルに来るなって言われたんだ ”
“ んな冗談真に受けて電話切るって、ガキかお前は!
ったく、人を本気で走らせやがって… ”
“ ……ユーリ、なんでここに来たわけ? ”
“ てめぇが心配だからに決まってんだろ! ”
“ ……へー、お前そんなに俺のことが好きなんだ… ”
“ 当たり前だボケ! ”
“ ………!! ”
“ 俺だけじゃねぇぞ! ”
……クールな表情を崩さない姫宮さんが
息を切らすユーリさんから、パッと視線を伏せたのが堪らなく可愛かった。
イケメン2人の、熱い友情。
どこまでも気持ちのいい彼らに、私まで心が温かくなる。

