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rena's world story★a.n.r.r.y
第6章 繋がる心

嬉しそうに着替えをする蓮の後ろ姿を見て、また涙が溢れそうになった。
“ これからもずっと
蓮の隣りで笑ってやってほしい ”
……彼がくれた言葉が、宝石のように光輝いている。
「……蓮?」
私に大判ストールを渡しながら、チェストの上に置かれた携帯をチラ見する蓮。
なんとも言えない表情をしてるから、そっとその顔を覗き込む。
「どうしたの? もしかして仕事?」
「……いや」
「……?」
「なんか電話が来る予感がして……」
電話? 予感?
首を傾げて見つめると
蓮は苦笑いを浮かべて私の頭にポンッと手を置いた。
「去年のバレンタイン。
あの再来が起きそうな気配がする」
「………!」
「瑠璃が笑う時って、何故かあいつのドヤ顔がチラつくんだよね」
「………っ///」
「……別に瑠璃とヒメが似てるって訳じゃないんだけど……」
は~っと溜息を漏らして、蓮が私を引き寄せたから
ドキドキして、キュンとして……
彼の愛称が蓮の口から出ただけで、こんなにも心が弾んでしまう。

