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rena's world story★a.n.r.r.y
第6章 繋がる心

彼女の名前を出したことで、額に手をあてた蓮がその場でよろけてしまった。
その体を両手いっぱいに受け止めると、蓮が大きく溜息をつく。
「……瑠璃」
「……なぁに?」
掠れ声の蓮が、ぎゅうっと私を包み込む。
「……あいつに、何の啓示を受けたの?」
「姫宮さんをKOした青春話を教えてくれたら、教えてあげる♪」
「………」
「だって蓮が殴るなんて…」
「……瑠璃」
「〜〜! く、苦し…っ」
抱きしめられた腕に、更に力を込められたから
冗談よって言って笑ったけど
蓮は少年のように拗ねた顔で、もう一度教えてって言ってきた。
……姫宮さん、きっと貴方は嫌がると思うけど
いつか蓮に伝えたい
同じ名前の貴方が、こんなにも蓮を想ってくれていることを……
「……今は、内緒♡」
思いっきり背伸びをして、私は愛しい人を抱きしめた。
“ 俺の代わりに、助けてやって ”
“ 蓮は俺の誇りだ。
……あいつのこと、よろしくな ”

