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rena's world story★a.n.r.r.y
第9章 message
「 “ 熱しやすく鬱陶しい、昭和生まれの私から
同じく熱いハートを持ち……誰よりも責任感の強い蓮くんへ
自分よりも人を想い、周りの幸せを願うあなたに
伝えたいことは沢山あるけど、ひとつだけ ” 」
……読み上げられたそのメッセージに、皆が顔を上げる。
表情を戻したヒメが、一呼吸置いて続けた。
「 “ 肩の力を抜いて、自分らしく生きてね ” 」
「………!」
「 “ 立ち止まってもいいから、深呼吸をして周りを見渡して
蓮くんを想う、蓮くんを愛する人達が沢山いることを忘れないで。
激動の時を走り続けるあなたの道は、あなたが作ってきた軌跡。
自分を信じて、これからも新たな未来を生み出していってね ” 」
「………っ」
「 “ このメッセージを伝える、私の自慢の弟と
友人になってくれた蓮くんに、心より愛を込めて ” 」
最後の一行を読み終えると、ヒメはすぐにその手紙を箱にしまった。
俺や周りのみんなと同じように、きっと目頭が熱くなったに違いない。
……心が震えて、どうしようもない……