この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
rena's world story★a.n.r.r.y
第9章 message

……こいつらのせいと言ったヒメが、ガラスの蓋を開けて

美和のメッセージカードを1番上に重ねた。



「……嫁に、感謝しろよ。
普通じゃありえねぇ」

「………」

「俺の我儘を許してくれてありがとうと
もう一度、お前からもちゃんと伝えて」



拍手と音楽に掻き消されて、ヒメの声はソファに座る瑠璃には届いていない。

差し出された箱を受け取って、俺はその男を真っ直ぐ見つめた。

……そんな俺を見返して、ヒメが苦笑する。



「……なんだよ」

「………」

「こいつらと違って
俺は文章力がねぇから、大したこと書いてないぜ」

「………っ」

「箱の底に入れてあるけど。
……期待しても、無駄だ」



再び声を詰まらせたヒメが、ふっと俺から視線を逸らした。



……いつでも、どこでも

今までも、きっとこれからも

負けず嫌いな俺達は、喧嘩して憎まれ口を叩いてばかりで

素直な気持ちを言葉にすることが出来ないけど

……今夜だけは……



「……ヒメ」



頬に伝う涙を感じながら、俺は親友の名を呼んだ。



/534ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ