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rena's world story★a.n.r.r.y
第11章 片想いの行方 ‐ eternally -
.。.:* side ヒメ *:.。.。.:**:.。.。.:**:.。.。.:*
─── 認めざるを得ない。
17歳の夏、中野が歌うカラオケボックスで
27歳の冬、アンナが寄り添うBARのロフトで
そして2年後の……日付変わって昨日
あろうことか仲間が勢揃いして、目の前に蓮がいるという状況
一生分の涙を使い果たしたんじゃねぇかと、自分でもうんざりするくらい
……結局、泣き虫だというレッテルを自ら貼ってしまった。
「……あー、頭いてぇ……」
ホテルに戻った蓮と彼女以外は、始発を待つかタクシーを拾うしかない。
BARから徒歩10分という好立地の俺は、誰よりも早く帰路に着いた。
「おい、着いたから起きろ」
「………」
「おーもーいーんですけどーー」
日曜の朝日が差し込む、エントランスのアプローチを進みながら
背中に乗せた美和を揺すったけど、俺の首に回した腕はピクリとも動かない。
……増えたとか重いとか言えば、酔ってても飛び上がって反応するくせに
静かに寝息を立てる美和は、結局潰れちまったらしい。