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rena's world story★a.n.r.r.y
第11章 片想いの行方 ‐ eternally -
深くて、吸い込まれそうな瞳に私が映っている。
……ヒメが、真っ直ぐ私だけを見てくれている。
嬉しくて幸せで、このまま溶けてしまいそうだ。
「……美和」
耳の横で繋がった手を、ヒメがきゅっと強く握ってくれた。
さらに顔が近付いてきて、ドキドキしながら息を止めると
「……綺麗なのは、俺じゃなくて」
「………!///」
「お前……なんて言うわけねぇだろ」
「~~~!!」
「調子のんなボケ」
え~~!?
今のは言ったうちに入るの? 入らないの?
すぐ否定されたから言われたことにならないのかな?
「もう、ちょっと期待したのに…」
「綺麗とか愛してるとか、お前昨日からどんだけ恥ずかしいこと言ってんだよ」
「……!! なっ、そ、それを言うならヒメの方が…」
「黙れ、いいかげんにしろ」
「~~ま、待っ……ん、あ……っ」
……ヒメの甘い台詞をもっと聞きたかったのに
結局そのまま意識を飛ばされて、私は眠りに落ちてしまった
でも、これから先
貴方と共に歩む未来のどこかで
きっとまたチャンスはあるって期待してもいいよね?
普段愛の言葉を言わない貴方が
誰も見ていない、私と2人だけの時に
遮られたプロポーズの最後の一言を、囁いてくれるって………
“ ─── 俺は、美和を愛してる ”