この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
rena's world story★a.n.r.r.y
第11章 片想いの行方 ‐ eternally -
ブツブツ言いながらも、ヒメは細い腕をベッドサイドに伸ばすと
HOMESTARと書かれた球体のスイッチを入れた。
「………」
再び覆いかぶさったヒメの背中に両手を回して、天井を見上げたけど……
「……ヒメ、全然見えない」
「………」
「ま、真っ暗じゃないとダメなんだね……」
窓のウッドブラインドは閉じたままにしてるから、部屋は薄暗いけど
隙間から朝日が射し込んでいるようで、星粒はぼんやり……とも光らなかった。
「……なんだったんだ、今の無駄な中断は」
わざと私の上に体重を乗せたヒメが、げんなりして溜息を漏らす。
その茶色い髪がまだ少しだけ濡れていて、キラキラしていて
……意外と明るかったことに気付いて、思わず頬が緩む。
「……ぷっ/// ごめんね」
「笑うんじゃねぇよ」
吹き出してしまった私の頬を、ヒメがプニッと抓って
……その指に私は自分の指を絡ませた。
「あの時と、同じ気持ちなの」
「……あの時?」
「2年前、ここで初めて抱き合った時……
星に照らされたヒメが、すごく綺麗だった」
「………」
「……今も、すごく綺麗」