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rena's world story★a.n.r.r.y
第13章 お土産
「……蘭」
胸のあちこちにキスマークを残した葵が、私の腰から手を離した。
……力の入らない体が、重力に引かれて後ろに倒れていく。
「蘭」
「………」
「言わねぇと分からない?」
「………っ」
「そんなことねぇよな?」
自分の唇を舐めながら葵が私を見下ろす。
……冷たく鋭い視線。
だけど口角を上げた彼は、完全にこの状況を楽しんでる。
たった5分前、ごめんと謝った男はどこへ?
「……夜ご飯、まだ作り終わってないわ」
中途半端に脱がされたシャツを前に手繰り寄せて
胸を隠しながら、そう言って抵抗してみると
「別に、先に食ってもいいけど」
……私が今すべきことを、示すように
葵が自分のベルトをカチャッと外した。
「お前、そんなビチョビチョのまま料理できんの?」
「………!」
「疼いて疼いて堪らねぇまま、飯食えんの?」
「~~~!」
「俺は無理」
美しく割れた腹筋の下。
大きく反り返った煽りをワザと見せつけて、葵がふっと笑った。
「お前をここでめちゃくちゃにして
ぐちゃぐちゃにイかせて、泣かせてる」
「………っ」
「残念ながら、この短い間に俺の妄想は進んでるんだよ。
……だから諦めな」