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rena's world story★a.n.r.r.y
第14章 理由:面白そうだから
「姫宮さんと鈴木さんって…」
「だけど “ あいつ ” は違うね」
「………!」
「俺には分かる。 蓮とは真逆だ」
空のカップをゴミ箱に投げながら、姫宮さんはキッパリと言い放った。
「………」
……姫宮さんとの関係性は分からないけど
ここまでの話の流れからして、あいつっていうのは葵のことだ。
でも、間逆って……?
「あの、どういう意味ですか?」
「誰にでも優しい蓮とは違って、好きな女以外には容赦ねぇタイプってこと」
「………!」
「例え相手がお嬢であろうと誰であろうと、興味ねぇものは興味ねぇと突き放すし
誘惑に惑わされることなく、ザクザクぶっ刺して捨てる性格」
「………」
「冷血と言っちまえばそれまでだけど
俺は嫌いじゃないぜ、あーいう白黒ハッキリした男」
そう言って、ふっと口角を上げた姫宮さん。
その綺麗な横顔に、ドキドキが増していく。
……やっぱり葵のこと知ってるんだ。
「………っ」
日差しが差し込んできたように、心が温かくなる。
例え相手がお嬢様であろうと、大丈夫
……そう捉えていいのよね……?