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rena's world story★a.n.r.r.y
第3章 打ち合わせ
.。.:* side 瑠璃 *:.。.。.:**:.。.。.:**:.。.。.:*
港区の汐留エリア。
駅から直結の総合施設。
42階のBARの窓からは、東京タワーを中心として都内の景色が一望できる。
今は、夕方の6時。
真っ赤な夕陽が沈み、週末の夜を迎えようとしていた。
「……!」
窓際にある、2人掛けのソファ席に座って手帳を確認していると
テーブルの上の携帯が振動して着信を告げる。
「もしもし、蓮?」
『瑠璃』
ペンを置いて、電話に出ると
聞き慣れた空港のアナウンスと共に、蓮の息切れした声が聞こえてきた。
『悪い、乱気流で離陸が遅れて。
今羽田に着いた』
「お疲れ様。 息が上がってるみたい……大丈夫?」
『これから向かうから、あと30分くらいかな。
……ってごめん、すでに遅刻か』
「いいのよ、ゆっくり来て」
一言二言会話を交わして、電話を切ったタイミングで
「……!」
開店直後のダイニングバーに、カツンと革靴の足音が響く。
……こちらは、時間ぴったり。
「お疲れ様です、瀬名さん」
携帯を再び元に位置に戻して、ソファから立ち上がって彼を迎えた。