この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
rena's world story★a.n.r.r.y
第14章 理由:面白そうだから

「つ、つまり
今からチケットを手に入れるなんて出来ない…」
「だからこの女に頼んでんじゃねーか」
「……えっ!?」
携帯を手の中でくるりと回しながら、姫宮さんが笑った。
「目には目を、歯には歯を
……社長令嬢には、社長令嬢を」
「~~~!」
「庶民の俺達には無い、怖~いコネを持ってんだよ。
な、優香」
~~どーいうこと!?
電話の相手の優香さんって人も、どこかのご令嬢なの?
てゆーか目には目をって!
別に復讐するわけじゃないし、完全に使い方間違ってますよね!?
『……姫宮くん、私はダフ屋じゃないのよ』
ヒートアップしたこちら側とは間逆のテンションで
突如割って入った私の存在に驚く様子も無く、彼女は冷めた口調のまま続ける。
『貴方のしょうもない遊びに巻き込まないでくださる?』
「遊んでねぇよ。
相棒の仕事効率を戻す為の、重大な任務だ」
『意味不明。寝言は寝てから…』
「出来ねぇの?」
『………!』
「あーいいよ。
出来ないなら、無理にとは言わないから」
『………』
「お前はやる時はやる女だと思ってたけど、残念だな」

