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rena's world story★a.n.r.r.y
第15章 考えたこともない
・・・だから何?
と喉まで出掛かった台詞を直前で押さえた。
いきなりデカイ声で叫ぶから何事かと思いきや。
そんな顔真っ赤にして言うことじゃねぇだろ。
つーか知ってるっつーの。
「……この前、あの夫婦と飲んだ時に聞いたよ」
「………!」
冷たく見下ろしているであろう自分に気付いて、視線を逸らそうとすると
驚いて目を見開く佐伯がビクッと体を震わせた。
だから大袈裟だっつーの。
「お前の事が一目で気に入ったらしいな」
「……えっ!?」
「嫁の後輩にあたる若いパイロット。
蓮も知ってる奴で、佐伯とお似合いだとかなんとか言ってたけど」
「~~~!///」
頭から蒸気を噴き出すかの如く、口をパクパクして固まる佐伯。
つーかこれから食事?
9時過ぎてんだけど。
まぁ明日休みだしいいのか……ってマジでどーでもいいし。
「良かったな」
「………!」
「別にいちいち報告しなくていいから。
俺に構わず勝手に楽しくやってくれ」
「………っ」
「相手待ってんだろ?
さっさと行けって…」
~~バシッ!!
「………!!」
突然
話してる途中で、何かで思いっきり後頭部を引っ叩かれて
「~~誰だ…
……!」
……頭を押さえて振り返ると
俺の背後に、不気味な笑みを浮かべた蓮が立っていた。