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rena's world story★a.n.r.r.y
第19章 唇に媚薬 ‐ deep love -
.。.:* side Aoi *:.。.。.:**:.。.。.:**:.。.。.:*
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「……で?
昨日の土曜日はどこで何をしていたの?」
6月最初の日曜。
羽田空港国際線ロビー。
梅雨を感じさせない明るい太陽が、燦々と降り注ぐ中
ここに来るまで何度もはぐらかした質問を、蘭は懲りずに繰り返した。
「仕事じゃないって事は分かってるのよ。
それだけは確実」
ショートボブの髪をかきわけた耳に、俺の買ったピアスが揺れる。
腕を組んでロビーの待合ソファに座る彼女は、不機嫌そのもの。
「すげぇな、お前」
離陸する飛行機を横目で見てから
喫煙所から戻った俺は、膨れ面の蘭の隣りに腰掛けた。
「なんで仕事じゃないって分かったわけ?」
「だってこのカッコよすぎるスタンドマリンパーカー!
先週まではクローゼットに入ってなかったわ!」
「昨日買ったんだよ」
「どこで! ていうか誰と!!」
「1人で」
「絶対嘘!!」