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rena's world story★a.n.r.r.y
第19章 唇に媚薬 ‐ deep love -
「……ずっと、夢だと思ってた」
俺達の目の前に立った、蓮と彼女。
窓ガラスからキラキラと光が降り注ぐ中、静かにそう切り出した。
「幼なじみっていう関係から、何年も抜け出せねぇから
アホみてぇに想い続けても無駄なんじゃねぇかって……諦めてた」
「………!」
「だから今、こうしてあんたに報告できること自体
……正直言って、まだ少し実感が湧かないんだけど……」
俺が話す横で、微動だにしなかった蘭の手が震え出す。
……心に満ちていくシアワセを感じながら
俺は更に強くその手を握り締めて、彼女の前に見せつけた。
「── 奇跡、起きたぜ」
「………!!」
「瑠璃さん、ありがとう。
あんたが祈ってくれたから、願いが叶ったんだ」
「………っ」
「……ありがとう」
目を伏せた蓮の横で、瞳を潤ませていく彼女。
俺も何かが込み上げてきて、視線を右に向けると
……蘭の瞳にも、大粒の涙が溢れている。
「蘭」
堪らず繋いだ手を引き寄せて
そっと、溢れる想いを口にした。
「お前にも、心から感謝してる」
「………っ」
「Thank you for always being by my side.
(── 俺の傍にいてくれて、ありがとう) 」
★゚・*:.。. 唇に媚薬*葵と蘭のepisode fin.。.:*・★
訂正
.。.:* To be continued *:.。.。.:**❤